
この記事が扱う問題
第4部は、展示で示された画像・動画生成のモデルが、何を作るためのものかを整理します。制作業務への活用を検討するとき、生成できる対象(画像か、動画か、操作できる世界か)と、提供段階(一般提供か、招待制か、展示のみか)を分けて読む必要があります。本記事は確認できた範囲だけを扱い、埋められない部分は未確認のまま残します。
展示で示された生成モデルの並び
Multimodal Model 区分の展示パネルには、3つのモデルが並んでいました。画像・動画生成の「Wan」、動画生成の「HappyHorse」、世界モデルの「Happy Oyster」です。それぞれのパネルには、顔の特徴制御、映像指示による編集、長文テキストの描画、物理の一貫性といった説明が添えられていました。[展示]
別の展示パネルは、作例を並べた AI CREATION GALLERY です。タイルには QWEN IMAGE 3.0 PRO、WAN2.1 IMAGE PRO、HAPPYHORSE 1.0 T2V、HAPPYHORSE 1.0 I2V といったモデル表記がありました。[展示] ここで確認できるのは、展示側が並べたモデル名と作例の区分までです。
動画生成と世界モデルの違い
展示の並びで注目したいのは、動画を生成する「HappyHorse」と、世界モデル「Happy Oyster」が別の区分として示されている点です。前者は映像を作ること、後者は操作に応じて変化する世界を扱うことで、要求される一貫性と遅延の性質が異なります。世界モデル側の詳細は第6部で扱います。
公開文書で確認できた範囲
公開文書で確認できたのは、万相(Wan)の公式ページが「领先的 AI 视频与图像生成模型」と掲げている点までです。[仕様] 製品ページの詳細は閲覧時点で確認できませんでした。したがって、モデルの版、対応モダリティ、生成時間といった導入判断に必要な項目は、本記事の範囲では確認できていません。
制作業務へ組み込むときの検証チェックリスト
- 生成できる対象(画像・動画・操作可能な世界)と、利用シーンが合っているか
- モデルの版・提供段階(一般提供・招待制・展示のみ)を公式文書で確認できるか
- ランキングや生成時間の展示値に測定条件が示されているか
- 生成物の権利・商用利用条件と、学習データの扱い
- 制作フローのどこに検証段(人の確認)を置くか
まとめ
画像・動画生成の展示は、モデル名と作例の区分までは読み取れますが、導入判断に必要な版・料金・権利の情報は公開文書の裏付けが足りません。まず生成できる対象を揃え、次に提供段階を公式文書で確認し、展示の数値は自社の制作フローで試してから採用する。順序を守るほうが、見た目の派手さに引っ張られません。
本記事は Apsara Conference 2026 技術解説シリーズ の一部です。世界モデルと Physical AI は第6部で扱います。
よくある質問
展示で見た生成モデルの性能はそのまま信用できますか?
展示のランキング順位・生成時間は測定条件が示されていない提示値で、原画像からの判読も確定できませんでした。本記事では数値として採用せず、提供段階を公式文書で確認することを勧めています。
画像生成と動画生成、世界モデルはどう違いますか?
展示では3つが別区分で示されていました。画像・動画生成は静止画や映像を作ること、世界モデルは操作に応じて変化する世界を扱うことで、要求される一貫性と遅延の性質が異なります。
この記事はなぜ具体的なモデル版を書かないのですか?
展示に表示されていた版の表記は記録していますが、公開文書で裏付けられていないため、仕様としては断定していません。確認できていない事項を断定で補わず、未確認のまま残す方針を取っています。
参照した一次情報
参照した一次情報(公開文書)
- 万相(Wan)公式ページ https://tongyi.aliyun.com/wan/
記事情報
| 取材・執筆・編集 | 株式会社Metelix |
|---|---|
| 公開日 | |
| 最終更新日 | |
| 分類 | 解説(Apsara 2026・生成AI・画像動画生成) |
| 利害関係 | 本記事は、Apsara Conference 2026の展示と公開文書をMetelixが取材・編集した技術解説です。数値は特に断りのない限りベンダー提示値であり、Metelixによる測定値ではありません。 |
| 検証方法 | 公開文書の記述は、2026年9月25日(日本時間)に公式サイト・公式ヘルプから取得し、製品名・機能名・数値などの主要な記述が公開文書に含まれることを確認しました。展示の記述は2026年9月の現地取材で確認した提示内容で、測定条件は示されていません。 |
| 評価時点 | 展示の取材は2026年9月(杭州・現地)。公開文書の閲覧日は2026年9月25日(日本時間)。内容と提供段階は閲覧時点のもので、今後変わる可能性があります。 |
関連記事
- 2026.09.26|解説AIエージェント基盤を読み解く、6つの視点:Apsara Conference 2026 技術解説シリーズ
- 2026.09.26|解説世界モデル・Physical AI編:生成と操作の違い、遅延という制約
- 2026.09.26|解説AI端末・ワークスペース編:Qwen BookからクラウドPC、ウェアラブルまで
改訂履歴
| 初版公開 |

